挑戦03 更新日:2026.06.04

中国工場で見えた「国産化」への一歩

イチケン様とともに中国・深圳の工場を訪問し、試作量産の現場や生産工程を確認しました。
日本メーカー製部品の採用率は、当初0%から最大約59%まで高められる可能性が見えてきています。
今後は、コストや納期を調整しながら、日本で担える工程や部品構成をさらに具体化していきます。

この記事の要点

中国・深圳の試作量産現場を確認

国産充電器プロジェクトは、中国・深圳の工場で試作量産フェーズに入りました。

中国と日本の役割分担を整理

日本メーカー製部品の採用率は、現時点で最大約59%まで高められる可能性が見えてきました。

日本メーカー製部品の採用率は最大約59%に

一方で、コスト・納期・生産工程の切り分けなど、量産に向けて調整すべき課題も残っています。

今回決まったこと

  • 日本メーカー製部品の採用率は、最大で約59%まで引き上げられる見込み。
  • ただし、最終的な比率はコストや納期を踏まえて調整予定。
  • BOMリストも公開し、部品のメーカーや生産国を見える形にしていく方針。

苦戦していること

  • 日本メーカー製部品を増やすと、部品コストが上がる。
  • 日本で生産する場合、中国より生産コストが大きく上がる。
  • 半導体や主要部品は、中国・海外メーカーの調達力やスピードが強く、すぐに日本メーカー製へ切り替えるのは難しい。

工程の全体像



今回の取り組み

今回は、イチケン様に中国・深圳の工場までお越しいただき、国産充電器プロジェクトの試作量産が行われている現場を一緒に確認しました。
国産充電器と聞くと、「すべてを日本で作る」というイメージを持たれる方も多いと思います。ですが、今回のプロジェクトでは、まず中国で行っている生産工程を確認し、どこまでを中国で行い、どこからを日本の工場で担うのかを整理することが重要なテーマになっています。

なぜ最初から日本メーカー製部品で設計しないのか


部品についても、「最初から日本メーカー製の部品を集めて設計すればいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
小型かつ高出力充電器では、サイズ、効率、発熱、安全性などの条件を同時に満たす必要があります。
単純に部品を組み合わせるだけでは、実際に組み込むとサイズが合わなかったり、要求していた性能が発揮できないことがあります。
また、日本製の部品については調達のリードタイムが長いものがあります。
納期が合わず別の部品を選定し直した場合に新たな部品での再検証は開発の効率は良くありません。
そのため、初期段階では最適な部品構成で設計を行い、要求仕様やサイズを具現化する設計開発手法を採用しています。
こちらが前回に日本メーカー製部品の採用率が0%とご案内した理由です。

日本メーカー製部品への置き換えが進展


その後、中国製部品から日本製部品への置き換えを進める中で、比較的大きな部品から検討しておりました。

その結果、まずは20%台まで日本メーカー製部品の比率を引き上げられる見込みとなりました。
但し、調達期間が長すぎることや流通在庫しかない、サイズが合わない、コストが高いなど、置き換えるにあたり難しい部品もありました。
引き続き、小さな部品の置き換えについても検討すすめるなかで、イチケン様からも抵抗部品について日本製(KOA社)に切り替えることのご提案いただきました。
ご提案を実施した結果、KOA社の抵抗部品へ切り替えることにより日本製部品の比率を大きく引き上げられる可能性が見えてきました。

現実的に続けられる国産化へ


実際に量産するためには、コスト・納期・調達の安定性を見ながら最終判断していく必要があります。
そのため現在の59%という比率につきましてはまだ確定値ではございません。
それでも、0%⇒20%⇒約59%まで高められる可能性が見えてきたことは、国産充電器プロジェクトにとって大きな前進です。
今回の取り組みは、「国産部品を製品に搭載することができるのか」「どこからの工程から日本で対応することができるのか」を一つずつ確認するためとなります。
つまり理想だけで進めるのではなく、実際の生産現場を通して現実として今後も続けられるように取り組んでいきます。

次に取り組むこと

01

中国で確認した生産工程を、日本側に移した場合にどこまで再現できるか確認する。

02

日本メーカー製部品の比率について、コストや納期を見ながら最終調整する。

03

BOMリストを公開し、部品構成をより分かりやすく伝えていく。

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